'09 09月09日





DR-Z メンテナンス

『FCR加速ポンプ吐出量調整カラー』

























どうにもこうにも、もっさり







レスポンスも加速も回転の上がり方も、

ノーマルキャブとは比べ物にならないほど良いんだけど、

回転の上がり方が力強すぎるっていうか、無理やり感というか、

もっさりするわけよ。

すべてが濃すぎる気がする。







そこで目に付けたのが、加速ポンプ。

こいつの噴出量が多すぎて、濃くなりすぎ、もっさりするんだと予想。

























FCRには加速ポンプという、アクセルを開けることでガソリンを噴出する機構があるの。

エンジン回転数には関係なく、アクセル開度だけで強制的にガソリンを噴出。







こんなヤツ。見て機構を理解して。











エアクリーナー側の噴射口からガソリン噴出している瞬間。







加速ポンプの効果としては、



1.大口径キャブでの低回転・低負圧時における流速不足によるガソリン供給不足を補うもの。

2.フル加速による急激な回転上昇に対する追加インジェクター的な役割。



こういうことが一般的に言われているんです。







ただ、加速ポンプから吐出される量はキャブの口径に関係なく一定であって、

加速ポンプそのものはマルチ(4気筒)でも、シングルでも一個しかない。







マルチの場合、加速ポンプから吐出されたガソリンは独立のパイプを通って、

4等分されて各キャブに供給されるんです。







つまり、シングルのほうが吐出量がとっても多いんです。

400ccシングルのDR-Zと、1気筒あたり300ccのZRX1200Rを比べると

3倍くらいDR-Zのほうが加速ポンプからガソリンを供給されるんです。







しかも、加速ポンプは回転数(=吸気量)に関係なく、

常にアクセル開度に応じて定量の生ガスを噴射するんで、

濃い状態になりがちなんですよ。







このままだとセッティングもまともに取れないんで、

シングルの場合、加速ポンプを殺したり、

生かしたままでも、吐出量を減らすの定石。







が、しかし、加速ポンプは吐出時期の調整はできるけど、

基本的にケーヒン出荷時の状態では、吐出量の調整はできないんです。

吐出量の調整をするには社外品を使ったり、技を駆使する必要があるんです。

























まずは「STEED」製のFCR用加速ポンプ吐出量調整キット

工具不要でダイヤル式に吐出量を調整できるという優れもの。

しかし、お値段が高い(23100円)







それからキャブの下側(加速ポンプのフロート室)に、

ダイヤル部分が大きく出っ張るので、DR-Zには不可能。

SR400みたいなキャブ周りに空間がある車両には便利かもね。

























次は、FCR-MXの加速ポンプのダイヤフラムを流用







FCR-MXとは、モトクロッサー専用設計のFCRの派生キャブであって、

ダイヤフラムに調整ネジがあって、吐出量が調整できるんだって。

























そして、最後はNAG S.E.D.の加速ポンプ吐出量調整カラー







加速ポンプのフロートに入れて吐出量を調整するカラー。

こいつを買いました!









厚さが違う4枚のカラーがセット。

こいつを加速ポンプのフロートに入れて、吐出量を減らすんです。

当然、厚いヤツを入れたほうが排出量は減る。

























で、とりあえず一番厚いヤツを入れてみた。









加速ポンプのフロート室はこんな感じ









ここにカラーを入れる。















あとは組み直せばオッケー。

























で、調整カラーを入れてみた感想。

























もっさり解消!!!







エンジンがアクセルに忠実になったような感じ。

加速、吹け上がりが鋭くなったように向上。

これはイイ!!!







こんな加速ポンプの調整でした。




















inserted by FC2 system